バランスドアーマチュア型イヤホン
一度バランスドアーマチュア(BA)*1のイヤホンを聞くと、そのきっちり分離されてクリアな音質と脳天に響き渡るようなハイレンジが癖になります。
自分も、UE900sという4基のBAを搭載したロジクールのイヤホンをかれこれ4年使っています。
自分の場合、日常的なイヤホンそのものの使用頻度は少ないのですが、たまに使用すると、自室でもUE900sの音質に浸って過ごしてしまい、宅配便の鳴らすインターホンに気づかないことが多々あります。
4年も使って見た目こそあれですが、今もなお素晴らしい音を奏でてくれます。
ただ、最初にこのUE900sを使った時、低音の物足りなさをすごく感じました。
これはBA型全般に言えることらしいのですが、UE900sのように贅沢にBAを4基搭載していてもダイナミック型の厚い中低音ほどの迫力はありませんでした。
三段キノコで低音改善
低音に関しては、この3段きのこイヤーピースを使用することでかなり改善されました。
これは耳穴との密着度を高めてくれて音漏れが少なくなり、結果的に音圧、特に中低音域が豊かになります。
価格も驚くほど安いのに効果絶大で非常にオススメです。
イヤホンにトリプルフランジ三段キノコで劇的に音質が向上した!UE900s
別の付属ケーブルに変えたら音が硬くなった
最初、もともと付属していたリモコン付きの青いケーブルから、同じく付属の黒いケーブルに変えてみました。
そうしたら明らかに音が良くなったんですよね。さらに音がはっきりするようになりました。
ただ、少し音が硬く感じられることもありました。
まさか、たかがケーブルでこんなに音が変わるとは思いませんでした。
エージング的なアレかと思いしばらく黒いままで使ってましたが、やっばり音は硬いままでした。
リケーブル
リケーブルとは、イヤホン・ヘッドホンのケーブルを交換してチューンナップすることです。
ただ、そのケーブルが結構万円単位だったりして、"たかが"ケーブルにそんな金額出せない、というか出す気にはなれませんでした。
しかし最近、安価な中華製のリケーブルが台頭してきたこともあり、かなり手を出しやすくなっていたところに、プライムデーですよ。
なんとタイムセールでお手頃価格なリケーブルが出ていたのでポチってしまいました。
リケーブルできるイヤホン
すべてのイヤホンでリケーブルできるわけでもなく、イヤホンのドライバユニットとケーブルがコネクタで接続されているものに限ることになります。
その代表的なコネクターとしてMMCXというShureや今回のUltimate EarsやWestoneなどで採用されている共通規格があります。
iPhone7 Plusで再生
iPhone7 Plusはイヤホンジャックがありません。
なので例のライトニング変換ケーブルを使用するのですが、どう考えてもそれがボトルネックになりそうですよね。
これのおかげで、リケーブルによる音質変化も吸収されそうな気もしますが、黒ケーブルで良くも悪くも変化してますので、効果がないことはないでしょう。
いざリケーブルに挑戦
この時点ではまだまだ若干リケーブル自体に疑心的ではありました。
リケーブルと言っても、それぞれのケーブルの特性によって、音がクリアになったり、高音が伸びたり、低音が厚くなったりするようですが、こればかりはレビューを参考にするほかないので、何種類かある安価なものから中低音改善に的を絞って探してみました。
選んだリケーブルの見た目は、色は深い銅色でまるで鎖です。重さも比較的ずっしりしていて、それでいて柔軟性のあるケーブルです。
若干精度不足なのか左側のコネクタが硬かったのですが、何度か脱着するたびにスムーズになりました。
いわゆる、ケーブルを耳の後ろに回すSHURE掛け用の骨はありませんが、普通にSHURE掛けできます。
聴き比べ
まず、BA型のイヤホンで最初に感動したラッパの音を試してみようと思いました。
本当BA型イヤホンで聴くトランペットの音色は脳天に突き刺さります!(褒めてます)
そこでトランペットと言えば、スタイリスティックスのCan't Give You Anything (But My Love)ですね。
いきなりソロで始まってくれるので、聴き比べに最適です(笑)
…んー…違いが全くわからない(笑)
気を取り直してBA型といえば女性ボーカル!
ということで、なんでもよかったのですが、そこそこの音質は担保されてそうな宇多田ヒカルと椎名林檎の二時間だけのバカンスを聞いてみました。
…ん! なんか声がウォーム!
リムショットの音に厚みがある!!!
そして途中からベースが入ってくるとその音圧は圧倒的に変わり、特に中低音が分厚くなりました。
おお、これはすごい!
硬さを感じていた全体的な音質もウォームで柔らかくなりとても聞きやすくなりました。
低音が増えて、ウォーミーにはなったんですが、高音を含めた全体のクリアさも今まで通りで、悪いとこ一個も無し!でした。
素晴らしい!
そのあとも、高井息吹のCarnivalやイツエのグッドナイトみたいなロックっぽいポップやDAOKOのステップアップLOVEや中田ヤスタカのCrazyCrazyのようなエレクトロなやつも聞きましたが、ばっちし迫力が増して大満足でした。
今までジャズやクラシックは超満足な音質だったのですが、ロックやEDMのような低音勝負な曲って少々物足りなさを感じていたんですよね。 そのお悩みがかなり解消された上に、もともと得意なジャズやクラシックの中高音域も全く犠牲になってないという(むしろ厚みが増して豊かになった)素晴らしい結果でした。
多少大げさですが、BA型の良さを残しつつヘッドホンで聴くような音の厚みが加わったような感じです。
という感じで、価格を考えると大満足な結果となりました。
通常価格も、十分安価ですので試してみてはいかがでしょうか。
↓ 自分が買った頃は4万以上したことを考えるとかなりお得。
↓ SHUREのBA型のエントリーモデル。初めてのBAにどうぞ。
↓ 中田ヤスタカ氏曰く、同じくらいの音質をスピーカーで再現すると環境なども合わせて数百数千万レベル*2?!なのに、これで全て完結するそうです。そう考えるとめっちゃ安く感じる…欲しい…
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*1:一般的なダイナミック型に対しBA型は中高音の再生に優れる。高級機に搭載される場合が多い。
*2:リスナーが一斉に高級コンデンサマイクを買い漁る狂気の愛聴Podcast BackspaceFMでそのトップに君臨する散財王ドリキンさんが中田ヤスタカさんからSE846をオススメされた時の話。