発売日になぜか衝動買いしてしまったAirPods Proを約20日間ばかし使ってみましたのでレビューします。
- 3万円の音質はあるのか?
- 他のイヤホンと聴き比べて
- 最強ではないが秀悦なノイズキャンセリング機能
- 外部音取り込み機能がこれまた素晴らしい
- 装着感がとても良い
- iPhoneや他Apple製品との連携や設定とかなんだかんだ神
- レイテンシーは問題なし
- まとめ
3万円の音質はあるのか?
このAppleの完全ワイヤレスイヤホン、AirPods Pro ですが消費税込みで3万580円します。
なかなかのお値段ですが、ノーマルタイプのAirPodsが1万9,580円、ワイヤレス充電対応ケースのものが2万5,080円ですのでAppleのヒエラルキー的には至極真っ当な値付けです。
AirPods Pro はワイヤレス充電(Qi)対応ケースです。これは便利。
ちなみに付属のケーブルはUSB-C to Lightningです。
音質だけなら良く言って1万円
ただ、3万円のイヤホンとなるとそこそこ高級な部類じゃないですか。
当然音質にも期待しちゃいますよね。
AirPods Proの音質に過度な期待をしてはいけません(笑)
全体的に音の分離が悪く、高音の抜けが特にイマイチです。
クラシックやジャズ、ロックなどアナログ要素メインの音源で聴くと物足りなさを感じます。
逆に中低音域の音圧や広がりは十分良く感じます。とても良いです。
EDMやテクノ、ポップやロックなどでもエレクトロ要素多めの音源との相性は良いと思います。
と言っても、あくまで3万円のイヤホンと考えてしまうための感想です。
1万円のイヤホン+ワイヤレス1万+ノイズキャンセル1万と思えばまあまあ納得できる音質であり良い音だと思えます。
しかし残念ながら、あの曲もこの曲もこのイヤホンで聴き直したい〜なんて微塵も思いません。
他のイヤホンと聴き比べて
iPhone標準付属 Ear Pods
ぶっちゃけ高音域についてはiPhone付属のEar Podsの方が聴こえ具合が良いです。中低音の圧や広がりは全然AirPods Pro の方が良いですが。
分離に関してはどちらも微妙ですが、カナル型でないこともあってEar Podsの方が中高音の抜けが良くボーカルなどは気持ち良く聴くことができます。
音域のバランスもとても好ましく聴きやすいです。
ただ、それ以外はAirPods Pro の方が断然質の良い音です。
聞き比べてみて惜しい部分がはっきりわかりました。
Anker Soundcore Liberty Lite
このAnker Soundcore Liberty Liteの音域のバランスはAirPods Pro にわりと近いイメージですが高音の抜けはやはりこちらの方が良いです。決して抜けの良いイヤホンではないんですが。
それ以外の部分はやはりAirPods Pro の方が質の良い音です。
こちらはすでに販売終了していますが後継機のAnker Soundcore Liberty Neoが5千円程度です。
ちなみにこのイヤホン音漏れが皆無で素晴らしいです。 AirPods Pro は多少漏れます。
Ultimate Ears UE900s
比較するのもなんですが、筆者が長年愛用していたバランスドアーマチュアドライバを4基積んだUltimate Ears UE900s です。イヤーチップも替えリケーブルも行なっております。
高音は3段階くらい別次元です。とても煌びやかでボーカルやピアノ、ギターの音が輝いています。
特にトランペットの音は脳天に突き刺さるほど刺激的なのにうっとりするほどの響きでおしっこが漏れそうです。
音の分離も抜群でAirPods Pro では埋もれてしまっていたタンバリンなど後方にて小さい音で鳴っている楽器もしっかり聞こえ、楽しくて聴き入ってしまいます。
逆にいうとそれはバランスドアーマチュアの特性でもあり、いくらドライバを4基積んで低音域も強化されたモデルとはいえAirPods Pro の中低音域の音圧と広がりには敵わないものがあります。
ちなみに音漏れに関してはひどいです。
すでに生産終了で後継機も販売されていないので寂しい限りです。
最強ではないが秀悦なノイズキャンセリング機能
特筆すべき点は、ノイズキャンセリング機能が素晴らしいことです。
単純なノイキャンの強さに関してはめちゃくちゃすごいわけではなく、普通に良いです。最強ではないがかなり良く効いています。
何が素晴らしいかって、しっかりとノイズキャンセルが効いているのにとても自然な点です。
筆者は以前SONYのノイズキャンセリングイヤホン(型番失念)を使っていたのと店頭などでSONYやBOSEを何度か試聴しましたが、どうも閉塞感やホワイトノイズが気になって自分には合わないと感じていました。ノイキャンONにしたら音質が篭ったようになる機種もあったり。
しかしAirPods Pro は全くそれを感じませんでした。
ただ、近くで鳴るビニールのカサカサ音などは割と大きく聞こえちゃいます。 どうやら音の周波数によっては通している感じですかね。
外部音取り込み機能がこれまた素晴らしい
この外部音の取り込み機能も実に自然です。
音楽を聴いていても普通に会話もできるのでとても使用範囲が広がります。
やたらと遠くらか声をかけてくる筆者の職場のような環境でも普通に返事ができます。
そしてノイズキャンセリングとの切り替えも短くなったうどん部分をつまむだけ。
再生中の音楽も途切れずとても自然です。切り替え時にピコンとサウンドは鳴りますがいきなり別世界に迷い込んだような感覚になります。
装着感がとても良い
AirPods Proでは通気システムにより耳にかかる圧力を調節することで、カナル型にしてこの自然さを実現しています。実際着用して閉塞感がほとんどありません。
イヤホン内側にもマイクを搭載し耳の中での音を1秒間に200回モニタリングし音質を調整しているとのことなので、これも自然な聴き(効き)具合に一役買っている気がします。
(もしかして高音が悪く感じるのは自分の耳の形のせいですかね…🤔)
いやー、なんと素晴らしいテクノロジー!
iPhoneや他Apple製品との連携や設定とかなんだかんだ神
製品パッケージから出して蓋を開けただけでiPhoneと接続されます。AirPods でもできることですが、改めて感動します。
イヤーチップは大中小3種類付属されていますが、着けたサイズで密閉されているか検証してくれます。へーすごい。
ちなみに筆者は全種類どれを使っても密閉されていますと出ました😂
そしてiPadやiMacなど再生元デバイスの切り替えがとても容易です。この辺の切り替えがサードパーティのワイヤレスイヤホンだと手こずることが多いんですよね。快適です。
レイテンシーは問題なし
動画を見る際などの遅延(レイテンシー)ですが、筆者が使った限りは全く感じませんでした。
シビアなチェックまではできていませんが、映画やYoutubeをみても全く違和感ありません。
まとめ
- 音の分離と高音の抜けがイマイチ
- 中低音の圧と広がりは良い。
- ノイキャン良く効いてとても自然
- 外部音取り込みも秀悦
- カナル型で落ちにくく付け心地は良い
- 3サイズのイヤーチップで耳に合う
- iPhoneユーザーなら使い勝手最強
- ワイヤレス充電(Qi)対応で便利
- 付属のケーブルはUSB-C to Lightning
- 秒間200回のモニタリングや圧力調節などなんだかテクノロジーすごい感
音質は書いた通りなんで自室で音楽を聴き入るような使い方だと物足りませんが、騒々しい雑踏の中などだとこの厚みのある中低音のチューニングが効いてくると思います。
実際に徒歩やバスの中で使ってみましたが、高音中心のイヤホンよりも聴きやすく、ノイキャンも相まって音質良く感じました。実用性のあるチューニングだと思います。
ワイヤレスイヤホンはバッテリー寿命でほぼ使い捨てとなってしまいます。
そんなモノに3万円というのは勇気が要りますが、使い心地と使い勝手と音質も含めた実用性は非常に素晴らしいのでオススメできるイヤホンです。
ただですねー、やっぱりちょっと音質に不満はあるので、ソニーのWF-1000XM3とか、Ankerのバランスドアーマチュア搭載の機種も試してみたいんですよね😅 イヤホン沼ァ…
↓ 定価は3万580円(税込)ですのでぼったくり価格に注意してください!(Amazonだと定価ですが品切れ)
↓ ノイキャンはないけど、バランスドアーマチュアドライバとダイナミックのハイブリッドモデル。めっちゃ気になる…